登山を始めてからずっと登りたいな、と思っていた山がありました。
富士山です!
日本最高峰ということや裾の広がり方が美しいというのももちろんですが、どこの山でも、もっと言えば山に登らなくてもいろいろなところから目に入ってくるのです。
もし登った山であれば、視界に入るたびに「登ったことある山だ」と思い出したりいい気分になれるかなと思っていました。
なので登ることにしました。
ですが富士山は今年9月10日に閉山予定ですので、あまり猶予は残されていません。3000m峰に登るのは初めてですし、本来であれば一泊して高山病を予防したいところですが残念ながら富士山にテント場はありません。
山小屋に泊まるしかないわけですが、わたしはどうしても山小屋に泊まるというか、眠ることができませんので、日帰りしか方法がありませんでした。
結局日帰りするのであれば、土日の混んでるときに行くより平日に登ったほうが空いているのではないかな?と思いど平日に行ってきました。
富士山には代表的なもので4つのルートがあります。中でも御殿場ルートは一般的に標高差が大きく山頂までの距離が長いため経験者向き、と書かれていることが多いです。わたしも富士山は初めてでしたので、距離の短い富士宮ルートか山小屋の多い吉田ルートを選ぼうかなと考えました。
でも次の理由で御殿場ルートに決めました。
1つ目 マイカーでアクセスできる
御殿場ルート以外の3つのコースは近くの駐車場に車を止めて(または鉄道の駅から)バスで登山口に向かいます。平日なのでバスが混雑するということはないのかもしれませんが、日帰りで翌日も勤労に励まなければならないということで、バスの乗り過ごしなどが怖かったのです。
2つ目 大砂走りがある
御殿場ルートの下山口は砂の斜面を駆け降りるように下山できるそうです。砂の斜面を走ったことはもちろんありませんが、経験者のブログなどを読む限りこの大砂走りがとても楽しそうでした。(結局お鉢回りをしたので、登るときも御殿場ルートである必要はありませんでした。)
ということで御殿場ルートで登ることを決めました。
当日朝4時前に自宅を出発し、御殿場口の駐車場に向かいます。
この日の御殿場市の天気予報では4時~9時頃まで雨、その後少し曇り12時ごろまた雨が降り出すという予報でした。
あいにくの雨ですが、風が弱そうでしたので決行を決めたわけです。
雨に降られつつ、5時50分に御殿場口駐車場に到着しました。ちなみに御殿場口の駐車場は登山口に近い順に第一から第三までの駐車場があります。第一はタクシーバスなど専用で基本的にマイカーを止めることはできません。
マイカーを止められる第二も第三も距離はそんなに変わらないな、と思いましたので第三に止めることにしました。第二まで行って満車だった時に引き返すのがおっくうだったのです。
平日5時50分ごろの御殿場口第三駐車場です。
ガラガラです・・・
心の中の自分がこういいます「きっと第二駐車場も空いてるよ!下山後はへとへとになってるんだから登山口に近いほうがいいよ!移動しよう!」
でももう一人の自分はこういいます「第三にも車が止まってるってことは第二がいっぱいだってことだよ、ここから登りな」
今日の登山開始予定時刻は6時15分でした。まだ時間があると判断して第二駐車場に向かいました。
結果・・・
まだ空きがありました!移動してよかったです。
ちなみに二輪車用の駐車場は一台も止まっていませんでした。
雨だから仕方ないですね。
6時・・・登山開始!
登山口を抜けてすぐ、こんな素敵な風景でした。
この時少し霧のような天気でしたがたまに晴れ間が見えて、虹も観測できました!
7合目くらいまではこんな感じの砂地の中を登っていきます。
写真では晴れているように見えるかもしれませんが、終始雲が出ていまして、山頂は一度も見えませんでした。
少し足を取られて沈み込みますので、歩きにくいです。
途中少し下山道である大砂走を登ってみましたが、登山道の2.5倍沈み込むので登れたものではありません。
ちなみに登山道はかなり空いてました。
今日は少し急いでいましたのであまり写真を撮っていません。
御殿場ルートは景色があまり変わりませんので退屈だ、と書かれることがありますがわたしはそう感じませんでした。確かに樹林帯があったりガレ場があったりといった山に比べると変化には欠けますが、瞑想のような気持ちで無心になりながら登れました。
登山の目的の一つに毒抜きがあると前に記事で書きましたが、御殿場ルートは最適でした。ボーっと歩いていても看板が多いので道を逸れる危険も少ないですし、少し沈み込みはしますが足場に気を遣う必要もありません。
8時50分・・・7合目到着です。
駐車場から登ってきてかなり歩いたと思いますが、まだ7合目なのですね・・・
標高的には結構登ってきていると思います。
駐車場の標高が1400mくらいですので、1600mくらい登ったことになります。
でも・・・まだ7合目です。
このあたりから砂を抜けまして、岩場に入っていきます。
9時50分ごろ・・・8合目到着です。
ここは標高3400mですが、実は3300mくらいから少し高山病の症状が現れていました。
〇同じペースで歩き続けているのに息が切れる
〇頭痛がする
頭痛といっても少しチクチクする程度で、無視できるくらいのものでした。わたしは頭痛もちでよく朝方は頭痛の症状が出ますが、普段の頭痛よりもよっぽど軽いものでした。
3300mあたりで頭痛を感じてすぐに立ち止まり水分と行動食を補給しましたが、良くなりませんでしたので(?)そのまま登山を続けました。
少しでも頭痛がひどくなったり吐き気を感じることがあったら下山しようと考えていましたが、幸いこれ以上悪化することはなく、登っているうちに頭痛は消えました。
酸素が薄いせいか息切れは収まりませんでした。
結構つらかったです。
ハアハアしながら登っていると、鳥居見えてきました。
そして・・・
10時30分・・・富士山登頂!!!
ちなみにこちらが山頂からの眺望です。
残念ながらこの日は何も見えません。
予定よりだいぶ早く到着しましたので、お鉢回りをしましたが、ガスで景色がよく見えませんでした。
平日でしたが吉田口の山頂と富士山の中でも一番標高の高い剣が峰(3776m)は結構混んでいました。
11時40分・・・下山開始
下山を開始したときは小雨でしたが、だんだん雨脚が強くなってきました。
でも山の天気は変わりやすい、というのは本当でたまに晴れ間が見えました。
そして
12時30分・・・七合目(下山)到着です。
御殿場ルートは7合目~頂上は登山道と下山道が一緒ですが、7合目より下では分かれています。
その下山道こそ。
たのしみにしていた大砂走りです!!
こんな感じの結構急斜面の砂場が延々と続きます。
何時間もかけて登ってきた登山道を一気に駆け降りる爽快感、砂がクッションになっているので浮いているような気持ちで走れる感覚、ここまでの苦労が報われたようで本当に楽しかったです。
自分がどんな表情をしていたのかは覚えていませんが、きっとニコニコしながら走っていたと思います。端から見たら不思議だったかもしれません。
とはいえ、この距離は10kmもありますし、登山の後ですので、ずっと走りっぱなしは難しいです。
距離的に言うと2/3くらいからですかね?途中から砂も少なくなってきて、クッションとは言えないくらいになりましたので途中から歩きました。
13時15分に下山完了し、今回の登山は終了しました。
YAMAPの活動データはこんな感じです。
写真は晴れた時に撮ってますので、ブログを見ると天気が良く見えますが、実際は雨時々曇りといった感じで眺望があまりありませんでした(山頂や富士山の姿が一度も見えませんでした)ので、また天気のいい日に挑戦します。
大砂走りも大好きになりましたので、少し時間があるときに大砂走りだけ来てもいいかな、と思いました。大砂走りだけなら7合目まで登ればOKです。
今回はここまでです。お疲れさまでした。